オーナー 島田美沙よりお客様へ

高校時代、留学先のカリフォルニアで、ナパ・ヴァレーのスターリング・ヴィンヤーズ・ワイナリーのお手伝いを経験したのが、ワインに目覚めたきっかけです。また、学生時代にピッコロやフルートを奏でていました。食いしん坊なので、美味しい料理も大好き。そんな私が、好きなものだけを合わせて創業したのが「ワインバー・クリマ」です。

――六本木で21年続く老舗ワインバー・クリマはどのようなお店ですか?
ワインバー・クリマは、六本木という土地にあり、豊富なワインのラインナップと生演奏を聴きながら楽しめるワインバーです。
生演奏は、ジャズの演奏が中心ですがクラシックやオペラ、ミュージカルソング、ポップスを歌われる方もいます。でも、ジャズが多いですね。夜、何かを飲みながら気軽に聴けるのがジャズなので。オペラ演奏とかは、予約をしてコンサートホールに行かなくても、夜の時間帯に生演奏で聴けます。それは「すごく珍しいね」と好評です。

――クリマならではの特徴は?
グラスワインの豊富さだと思います。当店は、ボトルのワインもかなり豊富にあります。けれども、グラスのワインも、常に新しいものを何種類も試せるようにしています。皆さんにも好評です。

――どのようなお客様がいらっしゃいますか?
年齢は幅広いです。若い方もいらっしゃるけれど、どちらかというと中高年の方が多いですね。80代くらいの方もいらっしゃいます。お酒を飲まない方にも愛されるお店ですので、幅広いお客様にくつろいで頂いています。

――多くのお客様に21年以上も愛されてきた秘訣は?
特別なことはやっていないつもりなんですけれども、丁寧にホスピタリティを持って接することは心がけています。常連さまを相手に、ずっと長くお店をやっていると、どうしてもずさんになりがちだと思うんですね。でも私たち飲食店は、例えば、大手の会社さんと毎月、契約をしているわけではないので、一期一会が大切です。明日、来週、来月も来て頂けるかは分からないままです。なので、1回1回を大切に、きちんと楽しんで頂くことを心がけている、それだけです。

――島田さんにとってワインバー・クリマとは?
お店は、私の生きがいですね。長くワインを追いかけています。そういった意味で、お店を続けているのは生活の一部ですかね。
私がワインや醸造、酵母に目覚めたのは小学生のときです。「はじめ人間ギャートルズ」という子どもの頃に見たマンガの中で、猿酒というものが出てきました。猿が口噛み酒を造っていて、それを不思議に思ったのが興味を持った最初です。そのときは、唾液の中に酵母が含まれていて、それが発酵してお酒になるとは、まったく分かっていませんでしたが。それから、小中高とずっと醸造を追いかけてきたんですね。高校生のときはアメリカに居て、ワイナリーのお手伝いをしていました。それから時は流れて、最近はワイン大学で勉強もしました。
ワインという醸造酒に魅了され、やりたくてやりたくて仕方がなかったのがワインバーです。今日もワイン色の服を選んだんですけど。ワインと結婚したような、マリアージュしたような気持ちでお店をやっています。

――これまで特に大変な思いをされたことは?
オープン後に18年間、一人のソムリエに頑張って頂いたので、今があると思っています。現在は、とてもいい支配人に恵まれていて、ますますお店を継続しなきゃという気持ちです。そういうお店の価値に、私自身気づきました。日々、私の学びが多くて、話すのも恥ずかしいこともたくさんありました。ワインが好きすぎて、そのへんはもう乗り越えてきています。応援していただいているお客様のおかげですね。

――長くクリマを続けてこられた中で、どんなときが一番喜びを感じられましたか?
好きな音楽を聴きながらお酒を楽しむ。そうした時間を過ごすことは、人生に彩りを与えることだと思います。例えソフトドリンクを飲みながらでもです。そのような余暇を過ごしていただく場所として、この「ワインバー・クリマ」を選んでいただけることに、私もやりがいと喜びを感じています。それに尽きます。

――今後、ワインバー・クリマはどのように羽ばたきますか?
ワイナリーを創りたいと思っています。いずれは自分の造ったワインをお店で取り扱うことも、私の野望の一つです。東京以外でワイナリーをする可能性も高いですが、今流行りの都市型ワイナリーにも興味があります。一生懸命、頑張ります。

――最後に、まだご来店いただいたことがないお客様へメッセージはありますか?
実際にいらっしゃったお客様から、ときどき「ワインを呑まない人は来ちゃいけないと思った。だから来るのが遅れた」とお聞きすることがあります。それで、ご来店いただいた後は「なんだもっと早く来ればよかった」と言われるんですね。当店はワイン以外のお酒もあります。コーヒーや烏龍茶などのソフトドリンクもあります。ワイン用のぶどうで造ったワインジュースも置いてあります。それらで終始、楽しまれてお帰りになる方もたくさんいらっしゃいます。もちろん、プロのミュージシャンによる生演奏にも酔えます。なので、ワインを呑まない方も、ぜひ気軽にお越しください。それが私の伝えたいメッセージです。

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